■土地オーナーの相続対策

【相続対策の考え方】

 相続対策は原則として以下の対策をバランスよく行うことが重要です。

○評価額対策

○財産の移転対策

○納税対策

○遺産分割対策 など

【相続人の属性と残すべき財産の性質】

 所有地が住宅地に偏在する土地資産概ね3億以上の土地オーナーが相続対策(配分・分割・納税・節税等の相続税・所得税事前対策)を検討する場合、ローリスクな高収益物件化、節税、納税、配分・分割など全てを満足する相続対策を行うのは、経験上まず難しいものと思います。

 このような土地オーナーの場合はまず、

 ○相続人の属性を考慮し

 ○残すべき財産の性質を検討しておく必要があります。

 ご自身の健康状況等も踏まえ、その対策を行うのに必要な期間を予測し、自己の気力・体力を勘案した相続対策をスタートさせる必要があります。

不動産の整理には気力体力とともに時間と費用を要します。従って、自分でできることはここぐらいまでかなという落としどころ、つまり自身で納得し、妥協できるポイントをより早く見つけ、辿り着けるかが重要となってきます。この着地点が相続対策の実質的なスタート地点であり、この境地に立って初めて、不動産の整理を具体的に始められるものと思います。またご自身の将来の判断能力の低下に不安を感じておられる方の場合は、任意後見契約や家族信託についての理解も必要になろうかと思います。

 

[収益用不動産のマイナス点] 

相続対策土地活用としての賃貸事業は長期多額の債務を中心として様々なリスクを内在していますが、毎年所得が発生することによる特有の問題も引き起こします。相続人が会社員であった場合、会社における立場に影響が出ます。お嬢様のご主人が会社員であった場合も同様です。既にかなりの年間賃収が発生している場合は別として、収益性の高い物件を残すことばかりに執着しますと、別の観点からのマイナス点があることにも注意が必要です。

※名鉄豊田線「梅坪」駅徒歩3分


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